派遣労働Q&A

厚生労働省から発表されているQ&Aをカテゴリーごとに掲載いたしました。

​※一部注釈が入っております。

​INDEX

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派遣で働き始める前に知っておくこと

Q1:派遣労働とは

現在、仕事を探しています。求人情報誌によると、派遣労働者の方がパート・アルバイトに比べて時給が高いようなので興味があります。派遣労働者とは、どのような働き方をする労働者なのですか?

​A:派遣労働者とは、労働契約を結んだ派遣元の指示で派遣先へ赴き、派遣先の指揮命令を受けて働く労働者です。賃金の支払いや社会保険・労働保険の加入手続きは派遣元でおこない、業務は派遣先でおこなうなど、指揮命令をする会社と賃金を支払う会社が別となることが大きな特徴です。

Q2:派遣と請負の違い

私は請負業者の社員ですが、発注者であるメーカーに派遣されて働 いています。このような働き方は、「偽装請負」に該当するのでしょうか。

A:自分の使用者(請負業者)からではなく、発注者(注文主)から直接業務の指揮命令を受ける場合は、違法な「偽装請負」である可能性があります。請負とは、請負業者が注文主と請負契約を結んで仕事を引き受け、請負業者自身が雇用する労働者を指揮命令して、請負業者の責任で仕事を完結させるものです。請負の場合は、労働者派遣と異なり、業務の遂行に関する指示や、労働時間管理に関する指示等については、請負業者自らが行います。

Q3:派遣労働で働ける仕事と期間

派遣労働で働くことができる仕事にはどのようなものがありますか。 また、同じ派遣先で何年間でも派遣社員として働くことができますか?

A:派遣法によって派遣を行ってはならないと定められている業務を除く全ての業務で派遣労働が認められています。派遣で働くことができる期間は、ケースによって異なります。以下を除きすべての業務で派遣労働が認められます。①港湾運送業務 ②建設業務 ③警備業務 ④病院等における医療関係業務(ただし、紹介予定派遣・産休等代替・へき地の医師を除く) ⑤弁護士・税理士等のいわゆる「士」業務(一部例外あり)

Q4:紹介予定派遣とは

6か月間派遣社員として働けば、正社員になることができる制度が あるそうですが、本当ですか?

A:必ず正社員になれるわけではありませんが、派遣契約を結ぶときに、「紹介予定派遣」で派遣労働契約を結ぶと、派遣先で直接雇用される可能性があります。

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派遣会社に登録する

Q5:派遣会社に登録する前に

派遣会社に登録したいと思っています。どのようなことに気をつけ て派遣会社を選べばよいのでしょうか?

​A:派遣会社がインターネット等で公開している情報などを参考にしながら、信頼できる派遣会社を選びましょう。派遣法で事業所毎に「労働者派遣に関する料金の平均額」や「マージン率」などの情報を公開することが義務付けられています。

Q6:派遣会社に登録する(複数会社への登録)

派遣会社へ登録しましたが、なかなか仕事を紹介してもらえません。 複数の派遣会社へ登録してもよいのでしょうか。

A:労働者は、複数の派遣会社に登録することが可能です。また派遣会社ごとに得意とする専門分野がある場合があるので、複数登録をしておいても良いでしょう。
 

Q7:個人情報の保護

派遣元に登録する際に本籍を聞かれました。派遣元からの質問には、 どのようなことでも答えなければならないのでしょうか。

A:派遣元は、本籍地や家族の職業などの個人情報を原則、収集することはできません。派遣元が収集することができる労働者の個人情報は、業務の目的の達成に必要な範囲に限られ、本籍や家族の職業などの個人情報を求めることは、原則できません。

Q8:事前面接

派遣元から「勤務を始める前に、あらかじめ派遣先と『打ち合わ せ』をしておいたほうがいいのではないか?」と言われました。これ は、派遣先が正式に決まったものと理解してよいのでしょうか?

A:派遣先は、労働者が派遣先で働き始める前に面接を行ったり、派遣元から履歴書を送付させてはなりません。ただし、紹介予定派遣に限り、事前面接や履歴書の送付が認められています。

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派遣労働者として働く

Q9:契約を結ぶときには(労働条件・就業条件の明示)

派遣先が決まり、派遣社員として働くことになりました。労働契約を結ぶにあたっては、どのような点に注意すればいいのでしょうか。

A:労働契約を結ぶ際は、派遣元は派遣労働者に労働条件や派遣先での就業条件を明示しなければなりません。これらの条件をよく確認しましょう。

Q10:契約内容と実際の業務が違う

派遣先から契約内容以外の仕事も指示されます。派遣元に伝えても 「派遣先はお客様だから」と言って取り合ってもらえません。契約内容以外の業務であっても、派遣先からの指示には従わなければならないのでしょうか。

​A:派遣労働者は、就業条件明示書で示された業務内容以外の仕事を命じられても、これに従う義務はありません。派遣労働者は、明示された労働条件と実際の労働条件が異なっていたときには、派遣元責任者を通じて、契約内容を守ってもらうように派遣先へ申し入れてもらうとよいでしょう。

Q11:時間外労働(残業)・休日労働

「残業はない」という条件で派遣労働契約を結び、働き始めました が、実際には派遣先の業務量は膨大で、所定勤務時間内にはとてもこなせません。残業して対応しましたが、派遣元から「あなたが勝手にしたことなので、残業代は支払いません」と言われました。

​A:残業や休日労働の有無等について、どのような契約内容であるか、就業条件明示書等により確認しましょう。派遣労働者の判断で残業した場合であっても、派遣先が業務上必要なものであると判断し、黙認した場合には、時間外労働として認められます。

Q12:年次有給休暇

派遣元に年次有給休暇を取りたいと申し出たところ、「派遣先の許可を得るように」と言われました。しかし派遣先は「忙しいから派遣 社員を雇っているのに、休まれたら困る」と言います。これではいつ までたっても年次有給休暇が取れません。

A:派遣労働者も、労働基準法に基づいた要件を満たせば年次有給休暇を取ることができます。年次有給休暇は、派遣元の責任で与えます。派遣元の事業の正常な運営に支障がない限り、派遣元は派遣労働者からの年次有給休暇の請求を拒否することはできません。

Q13:給料を払ってもらえない

派遣社員として働いていますが、先月分の給料が振り込まれませ ん。派遣元に理由を聞いたところ、「派遣先からの派遣料金の支払いが滞っているため、支払えない」と言われました。

A:すでに働いた分の賃金は、理由を問わず、必ず支払われなければなりません。まずは派遣元に請求しましょう。

Q14:同じ仕事をしている正社員と待遇が大きく違う

派遣先の正社員と同じ仕事をしているのに、お給料は正社員よりかなり低いようです。仕方がないのでしょうか。

A:派遣元・派遣先には、均衡待遇確保のための措置を講じるよう、配慮することが求められています。均衡待遇とは、働き方の違いに応じた、均衡(バランス)のとれた待遇ということです。また、2020年4月に施行される派遣法改正によって、不合理な待遇差の解消が義務付けられます。

Q15:教育訓練

派遣社員でも教育訓練やキャリア・コンサルティングが受けられる と聞きましたが、本当でしょうか。

A:平成27年9月30日に改正法が施行され、計画的な教育訓練とキャリア・コンサルティングを受けられますので、活用しましょう。派遣労働者は、キャリアアップを図るため、・段階的かつ体系的な教育訓練・キャリア・コンサルティング(希望する場合)を受けられます(派遣元の義務)。無期雇用派遣労働者に対しては、長期的なキャリア形成を視野に入れた教育訓練を実施することが派遣元に義務付けられました(派遣法第30条の2)。段階的かつ体系的な教育訓練は、キャリア形成支援制度として策定した教育訓練計画に基づいて行われます。

Q16:母性保護と育児休業・介護休業

妊娠しました。できれば出産直前まで仕事を続け、産休、育休を取得した後に復職したいと考えています。でも、派遣元や派遣先に妊娠していることを知らせると、契約を打ち切られそうで不安です。

A:労働基準法や男女雇用機会均等法などで与えられている権利は、派遣労働者も行使することができます。また、妊娠・出産等を理由とする解雇その他不利益な取扱いは禁止されています。労働基準法や男女雇用機会均等法では、働く女性の母性を保護するための規定を設けています。これらの規定は、派遣労働者にも適用されます。

Q17:職場のハラスメント

派遣先の上司から、たびたび飲みに行こうと誘われるので、そのつ どやんわりと断ってきたところ、上司から無視されるようになり困っ ています。派遣元に相談しても「気にするな」と言うだけで相談に 乗ってもらえません。

A:派遣元も派遣先も、セクシュアルハラスメントを防止するための措置を講じなければなりません。事業主は、性自認や性的指向に関わらず、同性に対するセクシュアルハラスメントも含めて、職場においてセクシュアルハラスメントがおきないよう、雇用管理上必要な措置を講じなければなりません(男女雇用機会均等法第11条)。派遣労働においては、雇用主である派遣元だけではなく、派遣先も、雇用管理上及び指揮命令上、必要な措置を講じなければなりません(派遣法第47条の2)。

Q18:雇用保険

派遣労働者も雇用保険に加入することができますか?

A:同一の派遣元で週20時間以上かつ31日以上派遣就業することが見込まれる場合には、原則として雇用保険の被保険者となります。

Q19:社会保険

「社会保険あり」と聞いていたのに、なかなか加入してもらえません。派遣元に加入してほしいと申し出たところ、「社会保険に加入する場合は、会社も保険料を負担することになるので時給を下げる」と 言われました。

A:健康保険と厚生年金は、加入要件を満たしていれば、事業所や労働者の意思にかかわらず加入することが義務付けられています。

Q20:労働災害・安全衛生

CADオペレータとして働いています。毎日、長時間VDT作業を 行っていたため、視力が低下したうえ、腱鞘炎になってしまいました。 派遣元に相談しましたが、「もともと悪かったのではないか」と言われました。労災にはならないのでしょうか。

A:労働者を一人でも雇用する事業主は、労災保険への加入が義務付けられています。また労働基準監督署が労働災害であると認定すれば、労災補償が受けられます。

Q21:所得税・住民税

以前、正社員として会社に勤めていた時は、会社で年末調整をして もらっていましたが、派遣社員の場合は派遣元で処理してもらえるのですか。また、住民税はどのように納めたらよいのですか。

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派遣労働の終了

Q22:契約期間途中の退職

親の介護のため、退職しなければならなくなりました。契約期間はまだ残っているのですが、退職することはできるでしょうか。

​A:契約期間の定めがある労働契約で、中途解除が認められるのは、どうしても働き続けられないやむを得ない事情がある場合に限られます。登録型派遣労働者の場合、派遣元と期間の定めのある労働契約を結ぶことが多いようですが、この場合には、派遣元も派遣労働者も、その契約期間を誠実に守る義務があります。契約期間の満了前に退職することは契約違反になりますので、派遣労働者は勝手に退職することはできません。就業規則等に契約期間途中であっても退職できる定めがある場合には、それに従って退職することができますが、特段の定めがない場合にも、退職が必要な場合は合意解約ができるよう、十分話し合うことが大切です。

Q23:解雇と中途解除

派遣元から突然、解雇を言い渡されました。派遣先から「事業計画 を変更したので、もう労働者を派遣してもらう必要はない」と言われたとのこと。6か月間の労働契約を結んでいたのに、3か月間で契約 打ち切りでは納得がいきません。

A:派遣元は、派遣先から派遣契約を中途解除されたからと言って、即座に派遣労働者を解雇することはできません。派遣元と派遣先との労働者派遣契約が中途解除された場合であっても、 派遣元と派遣労働者との労働契約はそのまま存続します。派遣元は、①派遣先と連携して派遣先の関連会社での就業のあっせんを受ける、②派遣元において他の派遣先を確保するなど、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図らなければなりません(派遣元指針第2の2(3))。また派遣契約が中途解除されても、派遣労働者と派遣元とは雇用期間満了までは労働契約が継続しており、派遣元は派遣労働者に賃金を支払う必要があります(民法第536条第2項)。

Q24:雇い止め

3か月契約を更新しながら、同じ派遣元で3年以上働いてきました が、「次回の更新はしない」と派遣元から言われてしまいました。受け入れるしかないのでしょうか。

A:有期労働契約において雇用期間の満了時に更新を拒否することを雇止めと呼んでいます。契約である以上、期間満了により契約は終了となるのが原則です。しかし、契約更新を繰り返し、一定期間雇用を継続した場合や、期間満了後の継続雇用について労働者の合理的な期待があると認めら
れるような場合には、解雇の場合と同様、合理的理由と手続きが必要となります(労働契約法第19条)。その場合、派遣元は少なくとも当該契約の期間の満了する日の30日前までに、その予告するなど義務づけられています。

Q25:雇用安定措置

労働契約を更新して、通算3年間働くことが決まりましたが、その後はどうなるのでしょうか。

A:同一の組織単位(課など)に継続して3年間派遣される見込みのある方には、派遣終了後の雇用継続のために、派遣元から以下の措置(雇用安定措置)が講じられます。①派遣先への直接雇用の依頼 ②新たな派遣先の提供(派遣労働者の居住地やこれまでの待遇等に照らして合理的なものに限る)③派遣元での(派遣労働者以外としての)無期雇用 ④その他安定した雇用の継続を図るための措置※雇用を維持したままの教育訓練、紹介予定派遣等。また義務は、派遣元によって適切に履行されるか、派遣労働者が就業継続を希望しなくなるまで、効力が持続します。

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派遣労働者として働き続けるために

Q26:苦情は誰にきいてもらえますか

派遣で働き始めてから仕事をする上でトラブルが起きたときには、 誰に相談したらよいのでしょうか。あらかじめ相談窓口が分かるとよいのですが。

A:派遣元、派遣先の苦情処理担当者の氏名は、派遣就業を開始する前に、就業条件明示書等で確認することができます。まずは、派遣元の苦情処理担当者へ相談をしてみるとよいでしょう。

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