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〈給与計算基礎編〉割増賃金の種類や計算方法について②


割増賃金とは


 前回に引き続き、今回も給与計算の中で基礎となる「割増賃金」がテーマです。
「割増賃金の種類や計算方法について①」では、割増賃金の種類と計算方法についてご説明しましたが、今回は割増賃金が発生するケースについてご説明します。

 「割増賃金の種類」・・・「時間外手当」、「休日手当」、「深夜手当」の3種類です。

 

 

時間外手当が必要なケース


 前回もご説明しましたが、従業員の労働時間が1日8時間、1週40時間のいずれかを超えたら、時間外手当を支払う必要があります。


また、上記のケースのほか、たとえば振替出勤により休日を翌週に振り替えた場合には、1週間の労働時間が40時間を超えることになるので、40時間を超えた時間については時間外手当を支払う必要があります。



歩合給制(実績給)の割増賃金計算

 

 次に、歩合給制の賃金制度を適用している労働者に対する割増賃金の計算方法について見ていきましょう。

 歩合給制とは「出来高払制」、「請負給制」ともいい、「売上げに対して〇%」、「契約成立1件に対して〇円」といった一定の成果に対して定められた金額を支払う賃金制度のことです。

歩合給制であっても、法定労働時間を超えた場合には、その時間については割増賃金が必要となります。歩合給制の場合は、歩合給の額を総労働時間で割って1時間あたりの賃金を計算します。



誤解しやすいケースをチェック

 

 次は、時間外手当の計算にあたって、誤解しやすいケースを確認していきましょう。

Q1:当社は午前9時から午後6時まで(正午から午後1時まで休憩)を勤務時間としていますが、掃除当番にあたる者を交代で午前8時に出勤させています。
この場合、「早出残業」として午前8時から9時までを時間外労働として考えればよいでしょうか。

A1:1日の労働時間は、定められた就業時間にかかわらず、実際に出勤した時間から起算します。
この場合、午前8時に早出出勤した従業員については午後5時以降を時間外労働として取り扱うことになります。


Q2:残業手当の計算が面倒なので、実際の残業時間にかかわらず「業務手当」として一律で支給したい。

A2:一律支給する場合には、業務手当が残業手当の定額払いであることを就業規則等で明記することが必要です。
また、実際の残業時間から計算した時間外手当より「業務手当」が低い場合はその不足額も合わせて(つまり、実際に計算した時間外手当全額を)支払わなければなりません。
なお、実際の残業手当と業務手当との過不足を翌月に繰り越して相殺することはできません。


Q3:タイムカードを使い、1分単位で労働時間の記録を行っていますが、毎日の勤務時間を1分単位で集計するのが大変なので、15分未満で切り捨て、15分以上を30分に切り上げて計算したい。

A3:1日の労働時間の集計にあたり、端数を切り上げることは問題ありませんが、切り捨てることはできません。ただし、1か月の労働時間を通算して30分未満の端数が出た場合には切り捨て、30分以上の端数を切り上げて計算することは認められています。



 以上、前回に続いて割増賃金の計算方法についてご説明しました。
給与計算の基本的なものとなりますので、しっかりと確認のうえ正しい給与計算を身につけましょう。
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